商品はよいのにお客様が買ってくれない。
お店に特徴があるのに選ばれない。
いろいろ広告を出しているのにお客様来てくれない。
なぜ何なんだろう?
きっとあなたは売るためにいろいろ考え、実行してきたことでしょう。
それでも売れないのは、もしかすると「勝つための定石」を無視していたからかもしれません。
小さな会社のビジネスにおける最善策を知らなければ、勝てるはずがありません。
いままであなたのビジネスが好調であったのは、単に運が良かっただけだとしたら・・・。
戦い方の定石はあるのか?
もちろん、あります。
小さな会社の戦い方の定石は、第一に「集中」することです。
この定石を知らずに、ビジネスの荒波に頭から突っ込んではいけません。
では、「集中」するとはどういうことなのでしょうか?
「集中」とは、地域、商品、顧客を「絞り込む」ということです。
あなたは、商売する地域が広けれ広いほどお客様が増えると考えていませんか?
また、商品数が増えれば、また多機能にすれば、売上げが増えると考えていませんか?
あなたは、お客様を絞り込むことなどできないと思っていませんか?
しかし、小さな会社は、経営資源、つまり「ヒト、モノ、カネ、情報」が乏しいのです。
それらを分散して戦うのはとても不利なことなのです。
確かに「絞り込む」ことは勇気が必要です。
「絞り込む」ことで、「売上の機会の喪失」という恐怖が頭をよぎるからです。
でも、考えてみてください。
たとえば、商品のアイテム数を2倍に増やした時、あなたの売上げは倍増するでしょうか?
おそらく、あなたの思うほど売上げは増えないでしょう。
商品のすべてが、平均的に売れるわけではないからです。
あなたの扱う商品にも売れ筋があるはずです。
80対20の法則が成り立つなら、扱う商品のうちの20%が売上の80%を稼いでいるはずです。
この20%の売れ筋商品に「集中」することこそが、小さな会社にとって、売上げを増やすことにつながるのです。
「捨てる」のは、ちょっと・・・。
「集中」とは、特定の地域、特定の商品、特定の顧客層に経営資源を集中することです。
逆を言えば、ある地域、ある商品、ある顧客層を「捨てる」ということです。
小さな会社にとって、最も意識すべきは「特定の顧客層」です。
なぜ、地域、商品はそれほど意識しなくてよいのでしょうか?
小さな会社の多くは地場産業であり、意識しなくても地域はある程度絞り込まれているでしょう。
また、商品については、お客様を絞り込むことにより取り扱う商品が明確になります。
つまり、あなたが意識してアイテムを広げない限り、絞ったお客様に最適化する形で商品も絞られていきます。
あなたは、どのお客様にあなたの商品を売っていますか?
「商品を買ってくれそうな人すべてです」、「男性すべてです」のように考えているなら、販売すべきお客様が明確でないということです。
たとえば、QBハウスは、「髪を切るニーズがある人」すべてをお客様と考えていません。
「おしゃれは二の次で、まずは伸びてしまった髪を、手っ取り早くカットしたい」という人を対象にしています。
つまり、それ以外のお客様層は捨てているわけです。
もちろん、集中戦略のみでQBハウスは急成長をとげたわけではありません。
しかし、「集中」することのパワフルさは、QBハウスの例でおわかりいただけたのではないでしょうか。
あなたのビジネスにもパワフルな効果をもたらす可能性があります。
曖昧お客様のイメージから明確なお客様のイメージを持てるようにしっかり絞り込みましょう。
まとめ
小さな会社がとるべき戦い方の定石は「集中」することです。
経営資源の乏しい私たちが徒に戦場を広げてはならないのです。
まずは「やらないこと」を決めること。
経営戦略の優れた書籍多くは、その呼び名こそ違っていても、私たち小さな会社の経営者がとるべき戦略は「集中」することであると言っています。
2017.10.19更新