中小企業が人を雇うのは難しいものです。
どうしたらうまく売ることができるか(つまり、マーケティング)を考える人は、社長のあなた以外にはいないでしょう。
マーケティングは社長の重要な仕事であるといっても、社長自体が現場にいることが多い中小企業では、マーケティングに時間を割くことはできないものです。
しかし、発想を変えて、今ある人材で対処できないか考えて見ると打開策が見えてきます。
マーケティングは本当に必要か?
商売の世界では「商品3割、売り方7割」と言われます。
中小企業は「商品」についてばかり目を向けて、「売り方」の方を疎かにしがちです。
商売において重要な「売り方」、つまりマーケティングを考えることは中小企業の社長の最も重要な仕事です。
確かに、社長は現場に出ていることが多いため、マーケティングについて考える余裕はないでしょう。
また、マーケティング専門の人材を雇うことも中小企業にとって正直難しいでしょう。
だからと言って、商売において7割を占めるマーケティングを疎かにすべきではないのです。
黙っていてもモノが売れる時代ではないからです。
では、この重要なマーケティングを、社長であるあなた以外の誰がやればいいのでしょうか?
もし、あなたの会社で、事務作業をあなたの奥さんあるいは、娘さんが担当しているなら彼女たちはどうでしょうか?
女性はマーケティングを考えるのに向いている!?
もちろん、社長が忙しいように、あなたの奥さんや娘さんも忙しいでしょう。
でも、会社で事務を担当する女性たちは、ゆっくり腰をすえて考える余裕があなたより幾分あるかもしれません。
しかし、あなたの奥さんや娘さんをマーケティングの担当に勧めるのはそれだけではありません。
もっと決定的な理由があります。
女性はマーケティングを考えるのに向いているのです。
女性は男性に比べて消費に敏感ですので、常にアンテナを張り巡らせています。
想像してみてください。
奥さんや娘さんが紹介したお店で食事をしたことはないですか?
きっと満足しましたよね。
買い物に付き合ったことはないですか?
じっくり、時間をかけて買っていますよね(男性にとってはうんざりする時もありますが)。
女性は買い物についての評価基準を多く持っていて、さらにそれぞれの基準点が男性より高いように感じます。
だから、男性が決して気づかないような商品のアピールポイントを見つけ出すこともできるでしょう。
また、男性とは違い、アピールポイントを様々な角度からうまくお客様へ伝えてくれそうです。
さらに、商品に厳しい目を持つ女性は、自社の商品に不足している“何か”に気付くかもしれません。
実は、女性は相手の気持ちになって考えることがうまく、コミュニケーション能力が男性より高いそうです。
ケンブリッジ大学心理学・精神医学教授のバロン=コーエン・サイモン氏によれば、女性は共感型の脳、つまり、他人の気持ちを我が事のように感じ、相手の気持ちを考える共感度が男性に比べて高いとのことです。
マーケティングの本質は、お客様のことを第一に考えることです。
そして、それは、お客様と親密なコミュニケーションを通じてこそ達成できることなのです。
これらが、女性がマーケターに向いていると思う理由です。
実際、欧米には、女性のマーケターがたくさんいます。アメリカのマーケター専門誌では、「女性マーケター特集」が毎年組まれるほどです。
マーケティングはどこで学ぶか?
実際、マーケターとして活躍している人は、MBAや中小企業診断士であったりします。
でも、彼らは職業としてマーケターをしているのです。
つまり、他人の会社のマーケティングを考えなければならないのです。
だから、MBAや中小企業診断士などの難しい資格を必要とするのです。
しかし、あなたは、自分の会社のことのみを考えればいいのです。
あなたの会社のことを一番よくわかっているいのは、あなたやあなたの奥さん、娘さんのはずです。
あなたの会社のマーケティングを考えるのに資格はいりません。
あなたの会社に特化したマーケターがいればいいのです。
しかし、マーケティングについての知識をほとんど持たない私たちは、どこでマーケティングを学べばいいのかという問題があります。
幸いなことに、有名なコンサルタントや大学教授の優れた書籍が数多く出版されていますので、こういった本を手に入れて勉強するのもいいでしょう。
また、経営指導を得意とする会計事務所に聞くのもよいでしょうし、コンサルタントなどの開催するセミナーに参加することもできます。
会計や財務などと違い、マーケティングは、肌感覚で分かるものだと言われます。
ビジネスをしている私たちにとって、他の経営に関する知識に比べてハードルが低く学びやすいし、面白いものですので積極的に学ばれることをお勧めします。
あなたはマーケティングを学ぶ時間を取ることができなくても、奥さんや娘さんは都合がつくかもしれません。
中小起業こそ会社の中にマーケターが必要なのではないでしょうか?
まとめ
中小企業にとって重要であるにもかかわらず、疎かにされているマーケティングをあなたの奥さんや娘さんに担当してもらいましょう。女性はマーケティングに向いています。
2017.10.19更新