起業の出口戦略がないと廃業する時に高くつく!?

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今日は、あなたの立ち上げたビジネスを最終的にどうするのかという話です。

起業するにあたって、事業計画を作成しようと考えている方は多いはずです。

しかし、出口の計画をしている方は少ないのではないでしょうか?

ビジネスにおける計画の重要性はわかっているはずです。

ビジネスとあなたの関わりあいの最終形について、絵を描かないのはなんとも不思議なことです。

出口戦略は必要か?

ずーっと先の話だから、そこまで考える必要ないのでは?

その時になればなんとかなるんじゃないの?

しかし、有利にビジネスから引退するためには出口戦略を考えておく必要があります。

 

国税庁の調査(平成26年度分「会社標本調査」)によると、法人(会社など)のうち66.4%が欠損(≒赤字)です。

https://www.nta.go.jp/kohyo/press/press/2015/kaisha_hyohon/index.htm

国税庁の調査は会社などの法人が対象であること、また、法人税上の利益(所得)がベースなので、中小企業白書(2009年度版)の統計を見てみましょう。

こちらは、個人事業も含んでいますし、会計の利益ベースです。

http://www.chusho.meti.go.jp/pamflet/hakusyo/h21/h21/html/k1340000.html

こちらの統計資料では4割程度の中小企業(個人事業者も含む)が赤字です。

なお、国税庁の調査のほうが比率が高いのは、節税のため意図して赤字にしている会社もあると今は考えておいてください。

 

さて、赤字企業が4割程度あるわけですが、あなたはこのような企業から事業を引き継いでくれと頼まれたら快諾するでしょうか?

出口とは具体的に何か?

それでは、中小企業にとっての出口とは何でしょうか?

簡単に言ってしまえば、以下の4つです。

①親族等の後継者が事業を引き継ぐ

②株式上場

③M&A

④廃業

中小企業経営者の方はなんとなく①を想定しているのではないでしょうか?

しかし、中小企業は今、後継者不足に悩んでいます。

企業家よりサラ―リマンの方がいいとう企業家精神の問題もあるでしょうが、本質は「引き継ぐだけの魅力がない」ということだと思います。

②は個人事業主や株式会社以外で起業した場合、まず株式会社化しなければなりません。

また、株式会社で起業したとしても、上場するためのハードルは低くありません。

もちろん、赤字を垂れ流し続けるような会社が上場できるはずがありません。

③は、大きな企業の話だと思っているかもしれませんが、中小企業庁は「事業承継」の1つとしてサポートしています。

また、仲介するような会社もあります。

ですから今後、中小企業の出口戦略としてますます存在感が出てくると思います。

しかし、やはり魅力のない会社は誰も買いません。

となると、自分一代でこのビジネスは終わらせると考えている方を除いて、赤字企業の多くは④の廃業の道に吸い込まれていきます。

手続き的に廃業しなくとも休眠状態のような会社は廃業と同じです。

 

私たちは人間である以上、いつかビジネスから手を引かなければならない時が来ます(その前にビジネスの命運が尽きることもありますが)。

であるならば、出口のオプションはたくさんあったほうがいいし、またあなたにとってメリットがあったほうがいいでしょう。

まとめ

出口とは、結局ビジネスの生か死を選ぶということです。

廃業はあなたが生み出したビジネスの死を意味します。

ビジネスを生かし続けるためには、引き継ぐ人、会社を買う人などにとって、魅力ある会社にすることです。

出口を考えずに、起業すると最終形は廃業という形で終わることが多いでしょう。

4割も赤字のビジネスがあるのですから。

起業する方は出口を考えて経営し、あなたのアイデアが形となったビジネスをより長く生かし続けて欲しいと思います。

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